平戸1(平戸市)    33X28cm

 

平戸で泊まったホテルの窓からの眺めです。右上に平戸のシンボルとも言われる聖フランシス・ザビエル教会が見えます。その下の光明寺や瑞雲寺も微かに見えます。平戸には古い建造物もポツポツと残ってはいるものの殆どが新しく建て替えられたものです。それらが混然となって朝日に輝く景色を描きたかったのですが・・・。これでは朝にはみえませんね。

     

 

 

 

 

平戸2      F4

 

仏教寺院とキリスト教会が近くから同時に眺められる平戸の象徴的な風景です。描いた場所は瑞雲寺の山門前からですが、中景の建物は光明寺の山門、経堂、鐘堂、いずれも江戸末期の建立。境内には墓も見えましたが消しました。写真と違って絵は便利です。

 

平戸3     F4

 

平戸港北側の崎方町の町並みです。昔風の造りですが古い建物は少なく、修復したようにも見えます。屋根の高さが揃った間口の狭い平入りの家が並ぶのも中山道の宿場町とよく似ています。出桁造りも見られます。しかし平戸は平戸藩6万3千石の城下町です。軒下にランタンを下げた船具店など港町ならではの商家もありました。港の入り口にはオランダ商館の復元工事も進んでいました。平戸を良く知るには長崎よりも早いポルトガルやオランダ等との交易史から学ぶ必要がありそうです。

 

 

田平天主堂1    F4

 

世界遺産候補田平天主堂です。赤レンガの教会と立ち木が異国情緒を醸出しています。高い鐘塔のある方が正面でこちらは裏側です。上五島出身の教会建築の棟梁鉄川与助の代表作とされています。素人目にも部分的に東京駅と類似性を感じるのは、鉄川与助と辰野金吾は同時代の建築家なので興味深いです。田平天主堂は平戸島とは平戸瀬戸を挟んで対岸の九州本土にあります。長崎外海や黒島から移住した信者によって建てられたそうです。

 

 

田平天主堂2     F4

 

田平天主堂の正面を階段下から見上げました。鐘塔前には白亜のマリア像がありますが、このアングルでは見えません。田平天主堂は世界遺産候補「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の構成遺産の一つでしたが、先般イコモスの勧告に従って、キリスト教禁教期との関連性が薄いという理由で除外されました。残念ではありますが、1918(大正7)年、鉄川与助設計・施工による煉瓦造りの建物は国の重要文化財です。