三菱造船所(長崎県長崎市) F4

 

長崎港西岸の三菱重工長崎造船所本工場のドック(第1、第2ドック?)です。道路から崖上に伸びる階段上からの景観です。手前のドックで建造中は護衛艦でしょうか。ドックの周りには種々の巨大なクレーンがゆっくり動いていますが、人影は見えません。戦前、戦艦武蔵が建造されたという第3ドックを描きたかったので、第3ドックの上の公園まで上がってみましたが、ドックは空でしたし良いアングルがありません。本当の狙いは、第3ドックを近景にして、対岸の南山手や浪の平町、古河町辺りの景色を描きたかったのですが、完全に当て外れでした。しかし、これも長崎港ならではの一景ではないかと思います。

 

 

 

タグボート    F4

 

長崎港大波止から出港するタグボートです。長崎港内に停泊中のアメリカの大型客船が出港するため、その水先案内に出るところのようです。この日は巨大客船が2艘も寄港しており、大波止や南山手では外人グループが目立ちました。昔も今も長崎は国際色豊かです。

 

 

出島ワーフ   F4

 

長崎港大波止に隣接する出島ワーフを水辺の森公園側から見た景色です。オシャレなカフェレスなどが軒を連ねる複合商業施設です。長崎では昔からの繁華街は浜の町と新地中華街の狭い地域に2分されていました。大波止にゆめタウン夢彩都というショッピングモールが出来てからベイエリアにも人が集まるようになったようです。

   

 

 

大波止    F4

 

大波止の桟橋に停泊する帆船「観光丸」です。幕末長崎に海軍伝習所が出来たとき、オランダから寄贈された木造蒸気船軍艦を忠実に復元したものです。その昔、勝海舟、坂本龍馬、榎本武揚らが航海訓練を行った帆船の模造品ですが、大河ドラマ「龍馬伝」のロケにも使われたそうです。今は長崎港内の遊覧船として利用されております。端午の節句が近かったため、マストには鯉のぼりが泳いでいました。

        

 

 

戸町の造船所1    F4

 

鶴の港と呼ばれる長崎港の中程に位置する戸町の小さな入江です。修理専門の中小造船所が軒を連ねており、対岸の三菱重工の巨大な造船所とは好対照をなしております。長崎らしい風景の一つです。山と水面を造船所の赤錆び色に調和させるのが難しいなと感じました。

    

 

 

 

戸町の造船所2   F4

 

長崎港東岸の戸町入江の造船所です。林立するクレーンや錆びたドックなど港町長崎らしい風景があります。すでに何度も描きましたが、長崎中心街からのバス便も多く、スケッチ場所に迷ったとき足の向くところです。

    

 

 

 

出津(しつ)漁港    F4

 

出津教会に行くため降りたバス停からの眺めです。予期してなかったので感激でした。出津漁港です。集落の背後には段々畑もあり、山の中腹には岬に伸びる山道も見えます。あそこまで行ってみたいなと思いましたが、同行者もあり、急坂を港まで降りるのも億劫なので諦めました。

 

 

 

出津教会堂   F4

 

出津教会は小高い山腹の尾根上に建つ白漆喰壁の簡素なデザインの教会堂です。正面が山側に面し、しかもスペースがないため、こんな窮屈な構図になりました。案内によるとキリスト教解禁後、明治15年(1882)、マリク・マリー・ド・ロ神父の設計により創建。レンガ造瓦葺平屋建て(外壁は白漆喰)、五島灘の強風に備えた低い屋根が特徴です。教会の周りには、出津修道院、ド・ロ神父記念館、旧出津救助院、外海歴史民族資料館などが点在し、「出津文化村」を形成しています。時間があったので、外海歴史民族資料館にも立ち寄りました。池島炭鉱のビデオ映像など興味深い資料もありました。なお、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成遺産として世界遺産登録申請中です。

 

 

富津漁港1(長崎県雲仙市) F4

 

島原半島の小浜温泉に近い富津漁港です。先年、平戸・長崎へ旅した折に、一度行ってみたかった富津港へ立ち寄りました。もう随分前になりますが、島原鉄道の半分が廃線になる前に島鉄とバスを乗り継いで島原半島の海岸線を一周したことがあります。その時バスの車窓から眼下に見えた富津港の箱庭のような景色が印象に残っていたからです。この日は風もなく引き潮の港内には漁から帰った漁船が多数もやっていました。遠くにこのあと訪ねた京泊港のある国崎半島も見えました。

 

富津漁港2   F4

 

港の岸壁から見た景色です。正午頃でしょうか。干潮で突堤の下の海底が見える状態でした。狭い斜面に建つ家々の間の路地や、その上の畑まで上がってみましたが、どこからも素晴らしい眺めでした。弁当を持って来なかったので、港の傍の雑貨店に寄ってみたら弁当もパンも全部売り切れ。今朝蒸したという自家製の饅頭とよもぎ餅を買って、港の上から富津港1を描きながら食べました。腹が減っていたためか、よもぎ餅が非常に美味で3個包んでもらったのを一度に食べてしまいました。念願の風景を描けた喜びもあり、バス停まで20分の急登も苦になりませんでした。

 

 

富津漁港3       F4

 

富津漁港を別の方角から描いてみました。遠景に小浜温泉などもよく見えました。狭い傾斜地に建つ家々の屋根の形が面白いと思いました。寄棟や入母屋造りのどっしりとした日本瓦の家が多いのは、漁が豊かなのか、台風銀座と言われる土地柄なのか、その両方かも知れないなと想像しながら描きました。7年前に撮った写真から描きました。

 

 

 

富津漁港4     F4

 

富津漁港3とは逆に港の岸壁からの眺めです。上の絵の基になった写真を撮った場所もよく見えます。背後の山は新緑真っ盛りでした。港にあった案内板によると、富津漁港は千々石灘でのイワシ、ヒラメ、車エビ漁が盛んなのだそうです。同じ島原半島西岸の京泊漁港では、郷土料理の激辛「イワシの塩辛」の人気が出て特産品になったと地元の人から聞いたことがあります。昔からイワシ漁が盛んな土地柄だそうです。

 

 

 

富津漁港町並み     F4

 

富津漁港は周囲の平野部が狭いため家屋は急な傾斜地に建てられています。そのため住宅街の中の通路は細い坂道や階段になっています。旧い日本家屋も多く風情があります。7年前に訪ねた時に撮った写真から描きました。

 

京泊漁港   F4

 

富津港のあと、口之津方面行きのバスに乗って、国崎半島の付け根にある京泊港に来ました。京泊港も以前バスの車窓から見た風景が記憶にあったからです。途中で出会った数名の小学生のグループに港の景色が一番よく見える場所はどこかと訊ねたら、段々畑の上のこの場所まで案内してくれました。周りには全く日陰がないので、写真を撮っておいて帰ってから描きました。