布良漁港1(千葉県館山市)  F4

 

台風一過、早起きして館山から布良、野島崎へ行ってきました。上は布良漁港の一景です。布良港南端の船揚場から洲崎を見た景色です。残念ながら洲崎灯台はこの方角からは見えません。洲崎から相浜までの平砂浦海岸を布良漁港から描けないかと、地図上でシュミレートしてから来ましたが、短時間では良いアングルは見つけられませんでした。大型台風が相次いで接近したため、船揚場には厳重にロープで固定した漁船がありました。

 

布良漁港2     F4

 

布良漁港の船揚場と家並みです。赤い瓦屋根の多い集落です。この集落を俯瞰できる場所があれば最高ですが・・・。布良から東の砂取港や根本港など漁港周りには落ち着いた家並みがあります。槙の木の生垣に囲まれた寄棟や入母屋造りの重厚な家が多いようです。カラッとした気候風土も好ましく、老後は砂取で暮らしたいなと考えたこともありました。

 

 

野島崎灯台を望む(千葉県南房総市) F4

 

野島崎灯台の景観を探すのも今回の旅の目的でした。野島崎の両サイドには二つの小さな漁港があります。これら漁港からの灯台の眺望に期待したのですが、西港からは灯台入口の土産物屋などが邪魔になり、東港からは生憎極端な逆光でした。諦めて白浜の小戸港へ移動する途中にあった小さな船揚場からの眺めです。その昔、磯釣りに凝り内房・外房へ頻繁に通った時期がありましたが、今はこのあたりの海岸線が公園になり、リゾートホテルやマンションも立ち並び、当時とは様変わりしていました。

 

太海漁港1(千葉県鴨川市) 28X33cm

 

鵜原から電車で太海に移動し、太海漁港と仁右衛門島を取材しました。上は太海漁港の一景です。狭い傾斜地に積み木のように家が密集しています。裏山も外房特有の強風に晒され丸くなった椎などの常緑樹が冬色?に変わり始めています。紅葉と見紛うほど綺麗ですが、いじり過ぎて汚くしてしまいました。この絵には描いていませんが右手に仁右衛門島への渡し舟の乗り場があります。そのすぐ上が絵描きの宿として知られた江澤館です。安井曾太郎が名作外房風景を江澤館の部屋から描いたことはあまりにも有名です。今も絵画グループや高校・大学の美術部などの定宿になっているそうです。

 

 

太海海岸      F4

 

外房太海海岸の夕景。浜波太漁港西側の地磯です。台風が接近して海がやや荒れ始めていました。太海海岸は背後の山も奇岩が多いのですが、仁右衛門島を中心に複雑な岩礁地帯になっています。海蝕によって火山質の固い岩が残ったのだそうです。このような景色を見ると、クロダイやメジナなどの磯釣りに凝って休日には外房に通った若い頃を思い出します。3年前に撮った写真から描きました。

 

 

小湊漁港(千葉県鴨川市)  F4

 

天津小湊の小湊漁港の夕景です。3年前の10月でしたか、JR外房線で鵜原、太海、安房小湊を訪ね取材しました。小湊で誕生寺を訪ねた後、歩いて安房小湊駅に戻る途中で出会った小型漁船揚船場の景色です。接近する台風に備え普段より頑丈にロープで固定しています。逆光ですが、夕日をうけてモノトーンに沈む漁船群を何枚もカメラに収めました。その時の写真画像から描きました。

 

 

鵜原漁港1(千葉県勝浦市) F4

 

鵜原へは台風接近の前、明日から天候が悪化するという際どいタイミングでした。鵜原港は景勝地「鵜原理想郷」の入口にある小さな入江です。海蝕で洞窟のようになった岩礁が港の周囲を取り囲んでいて、小さいながら景色の良い港です。今は遊漁船やスキューバダイビングが盛んになり大型船が増えましたが、昔懐かしい小型の木造船の頃は、鵜原は絵描きのよく訪れる港だったそうです。鵜原にはトンネルで繋がった隣り合わせの二つの港があり、上は勝場港です。台風に備えて船が普段よりも高く引き上げられていました。

                      

 

鵜原漁港2    F4

 

勝場港の岸壁から小トンネルを抜けるとこの景色がありました。隣の長入港です。長入港も船を陸揚げする最中でしたが、岸壁には黒いウエーダーを着た大勢の人が待機していました。何事かと聞いてみると、これから鵜原海岸へスキューバダイビングに行くため、船の到着を待っているのだそうです。嵐が襲来する直前に皆で一遊びしようという魂胆は見上げたものですが、すでに港外はかなりうねりが高くなっていました。

         

 

 

 

 

 

鵜原漁港3    F4

 

長入港から上の道路に上がる坂道です。切り通しのような狭い土地のため、道の両側に1軒づつ家が並ぶ風情のある路地です。この道を上がると勝浦海中公園へはすぐです。上の道路に出て、東隣の入江から勝浦海中展望塔が描けないかと、細い道を通り再び海岸まで降りてみました。しかし、間近に見る展望塔は、海中に突き出した如何にも人工的な建造物でした。