真鶴港俯瞰2(神奈川県真鶴町)  F4

 

9年前に縦構図で描いたものを横構図で描き直しました。真鶴港は港の周囲の平地が狭いため、背後の山腹に住宅地が形成されています。右は住宅街の階段からの眺めです。真鶴港は真鶴半島の東の付け根にある港です。景勝地でもあり絵を描くうえで大変魅力のある港です。

 

真鶴港1   F4

 

真鶴港の1景です。真鶴半島の中川一政美術館を観賞した折り、真鶴港にも立ち寄りました。非常に寒い日でしたので、写真を何枚か撮って早々に引き揚げました。これは後日、写真から描いたタグボートの係留風景です。真鶴港は周辺にスケッチポイントの多い魅力ある漁港です。

 

 

真鶴港2    F4

 

3月中旬、伊豆へ行った帰りに再び真鶴に立ち寄りました。真鶴港に直行して1枚写生し、写真を数十枚撮ることが出来ました。この日は午後から風が強くなり、外海に近いこのあたりは海面がかなり波立っていました。逆光なので山の色合いが難しく、写生した1枚は完全に失敗でした。この絵は写真を基に描き直したものです。正面の小型船には船尾に神奈川県真鶴港 横浜国立大学の文字が見えますが、何のための船でしょうか。

 

 

 

真鶴港3     F4

 

魚市場側の小さな突堤に係留された漁船群です。中小型漁船が揃って後ろ向きに舫っています。突堤の向かい側に3隻、先端にも2隻の漁船が見えましたが割愛しました。

 

 

 

 

 

真鶴港俯瞰1    F6

 

真鶴港を住宅街の階段坂から俯瞰しました。樋口洋著「プロに習う風景画のテクニック」に真鶴港の俯瞰画があったことを思い出し、その場所を探しましたが、袋小路に入り込んだりして結局行き着けませんでした。樋口画伯は「岬への道」と題して、岬に向かって伸びる道を主題にしていますので、もっと右手上から描かれたようです。

福浦漁港1      F4

真鶴半島の西の付け根にある福浦漁港の突堤です。JR真鶴駅は高い場所にあり、真鶴港や福浦港へは急坂を下る感があります。かねてより福浦港には憧れににた気持ちを抱いておりました。故中川一政画伯が56歳から20年もの間、福浦の堤防に通いつめたことはあまりにも有名です。画伯の著作からの引用ですが、「私のアトリエは世界で一番大きい。幅は六米、縦は八十米もある。私はこのアトリエを徘徊して描いている。高さも世界一大きい。青天井だから。」、「達磨は面壁九年、非力な私は二十年、堤防で暮らした。」晴れてさえいれば毎日のようにイーゼルを立てたという突堤も灯台も新しくなりましたが、赤い灯台の形状は往時のままだそうです。堤防の上に立って福浦や湯河原の町並みを眺めてみましたが、20年も画伯の心を捉えて離さなかった感動は、悲しいかな凡人の心には届きませんでした。仕方なく、かつて中川画伯が立ったという突堤を描いてみました。

 

 

 

岩漁港1    F4

 

真鶴港の東に位置する小さな入江の漁港です。入江には海水浴場の岩海岸もあり、風光明媚なところです。港のすぐ上に、真鶴ブルーライン(旧真鶴道路新道)の橋があります。真鶴町の真下をトンネルで貫通し、福浦に出るバイパスです。シンプルなデザインのアーチ橋として「神奈川の橋100選」や「真鶴の景観50選」にも選ばれているそうですが、漁港の景観にはそぐわないなという印象でした。